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2008-08-15:初稿

殺人メロディーを聴く犬! その5

8月15日(金)
 鉄太郎は、山下家に引き取られ、孝一くんにも可愛がられて幸せに暮らすはずだったのだが・・・・・。

特捜最前線 195話 「殺人メロディーを聴く犬!」   その5

第26、道 (午後)

     孝一が鎖をつけた鉄太郎と一緒に走る。
     犬好きらしい二人の友だちも走る。
     物陰に待伏せていた車―――がゆっくりと出て来る。
     そして、鉄太郎めがけて突進!
孝一  「あ!」
     子供たち、犬をひき寄せ横ッ飛びに倒れ込む! スレスレに走り去る車!

第27、特命課 (夕)

     留守番の幹子が電話を受けている。
幹子  「(メモし)山下・・・・・・孝一くんね? でも困ったわね、叶さん居ないのよ」

第28、赤電話 (夕)

     犬を連れた孝一と二人の友だち。
孝一  「殺されそうになったんだよ! 昨日と同じ車だッたンだよ!・・・・・・うン・・・・・うン・・・・・・ハイ・・・・・・じゃあね(切る)」
友だちA「何だって?」
孝一  「徹夜の仕事で帰りは明日だって。云っといてくれるッてさ」
     気のせいか淋し気な鉄太郎の頭を撫でる。

第29、山下家・庭 (夜)

     孝一が犬と遊んでいる。
母の声 「孝一、今日は犬と寝たりするんじゃありませんよ! それから今夜も吠えたら、ほンとに捨てて来ますからね!
     孝一、黙って犬の頭を撫でている。

第30、同・近くの暗闇 (夜)

     ひっそりとパークした一台の車。
     車の中、男が山下家をじッと窺いながら何かしている。
     ソーセージをナイフでタテに切れ目を入れ、その中に白い錠剤を並べて押し込んでいるのだ。

第31、同 ・ 庭 (夜)

     犬小屋から鉄太郎が飛び出して吠える。
     垣根の外からポンと二本のソーセージが放り込まれる。
     庭のガラス戸が開き、山下が顔を出す。
     まだ激しく吠え続けている鉄太郎。
     山下、不審そうに垣根まで出て行って外を見る。誰も居ない。
     犬はその間にソーセージの臭いを嗅ぎ、食べてしまっているが、山下は気付かない。

第32、車の中 (夜)

     男の手が時計を見る。
     手槍を取り、そッと出る。

第33、山下家・庭 (夜)

     手槍を構えた男の足が入ってくる。
     犬小屋の中の黒いかたまり。犬は眠っているらしい。
     男、一気に黒いかたまりへ槍をツキ刺す!
     ガラッと開く窓!
山下  「誰だ!」
     男、槍を残したまま慌てて逃げ去る。

第34、同 ・ 同 (朝)

     叶が来ている。昨夜のままに突き刺さっている手槍。刺されている黒いかたまりは叶の古セーターである。
     山下の傍らにはキョトンとして鉄太郎と泣き乍ら別れを惜しんでいる孝一。
山下  「気が付いたらぐったり眠ってしまっていて、どうも様子がおかしかったもんですから、昨夜は私が中へ入れておいたので良かったんです。でなかったら今ごろは」
叶   「様子がおかしかった・・・・・・?」
山下  「ヘンな薬を食べさせられたらしく死んだみたいに眠っていたものですから・・・・・(奥へ)おーい!」
     孝一の母かね子が犬の食べかけのソーセージを持って来て叶に渡す。
叶   「・・・・・・(調べる)」
かね子 「(孝一に)いいわね、こんなことが続いちゃ母さんたまらないから、犬のためにだってそうした方がいいんだから、犬は刑事さんに返しますよ。分かったわね。?」
     孝一、ポロポロと涙を流し乍ら犬の体を撫でている。

第35、特命課

     叶が手槍(竿の先にナイフを縛りつけたもの)を神代と船村に見せている。
叶   「指紋は出ませんでした。ソーセージに入っていた錠剤はやはり睡眠薬でした。」
船村  「しかし分からんことだらけだな・・・・・変質者にしても異常すぎるし、犬を殺すつもりなら毒薬を使えば一度で済むのに」
神代  「毒薬は手に入らなかったんだろう。睡眠薬ならそうむずかしくはない」
叶   「眠らせてから刺し殺す気だったんです。課長、このヤマを調べさせていただけませんか」
船村  「おいおい、今かかっているのは犬より重要なヤマだぞ」
桜井  「犬は今どこに居る?」
叶   「はい、団地へ連れ戻す訳にもいきませんので、近くのペットショップに預けてきましたが」

    −続く−

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