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2008-08-08:初稿

殺人メロディーを聴く犬! その4

特捜最前線 195話 「殺人メロディーを聴く犬!」 その4

 
16、叶宅・リビング (夜)
    公園で出逢った紳士、山下弘と息子の孝一が叶から鉄太郎を受取る。
山下  「本当にありがとうございます。決してセバスチャンを粗末にするようなことはしませんから。」
叶   「セバスチャン?」
山下  「はい・・・・・息子がそういう名前にしたいと。あの・・・・・イケませんでしょうか。」
叶   「いえ・・・・・もうお宅の犬なんですから。」
山下  「よかったね、孝一。さ、叶さんによくお礼を申し上げて。」
孝一  「ありがとう!」
    山下ら、犬を連れて帰ろうとする。
叶   「あ、山下さん・・・・・」
    古いセーターを出して来る。
叶   「これ、いつもそいつが蒲団代わりにしていたものですから。」
山下  「これはどうも・・・・・・。では、これで(出て行く)」
叶   「そいつの好物はチーズですから!」

17、階 段 (夜)
    山下らが犬を連れて帰る。
叶   「山下さん!(追いかけて来る)あの、これも一緒に」
    買ったばかりの『犬の飼い方』の本、数冊。
山下  「何から何までありがとうございます。」
    階段を降りて行く山下父子と鉄太郎。
叶   「それから、甘いものはやらないで下さい。虫歯になるそうですから!」
    山下ら、頭を下げ、車に乗り込む。
叶   「朝は散歩に出してやって下さい。それから餌の時間は・・・・・!」
    車、走り去る。
叶   「・・・・・・・」

18、叶宅・リビング (夜)
    叶、力なく戻って来る。
    部屋がガランとして広く感じる。
    いつも鉄太郎が寝ていた場所に座る。叶はいつまでもその姿勢で居る。

19、山下家・庭 (夜)
    小さな庭で犬と大はしゃぎの孝一。
    山下がミカン箱で犬小屋を作っている。
母の声 「孝一、もう九時ですよ。寝なさい!」
孝一  「ハーイ!」
    その様子を、垣根越しにじっと窺う人影がある。

20、同・子供部屋 (夜)
    孝一が眠っている。

21、同 ・ 庭 (夜)
    そっと忍び込んで来る何者か。
    手製の槍のようなものを構え、用心しながら未完成の犬小屋に近づく。
    近づく手製の槍−−−振りかぶる!

22、同・子供部屋 (夜)
    孝一の蒲団がもこりと動き、ピンと耳を立てた犬が顔を出す。

23、同 ・ 庭 (夜)
    槍を振り降ろそうとする影に、突然頭上からけたたましい吠声!
    影はハッと二階を仰ぎ、逃走!
    ガラリと二階の窓が開き、孝一が覗く。

24、同・子供部屋 (夜)
    吠え続ける犬。
    孝一は家の前の闇に停まっていた車が音もなく走り去って行くのを見る。
孝一  「・・・・・・」

25、公 園 (早朝)
    ジョギングスタイルの叶と、犬を連れた山下父子が話をしている。
叶   「吠えた?・・・・・でもおかしいな。ウチにいたときは吠えたことなんかないのに。」
山下  「やはり飼い主が変わるのはよくないんでしょうかね。近所からは苦情を言われてしまって。」
孝一  「違うったら! あれは鉄太郎を殺しに来たヤツが居たンだ!」
山下  「まだそんなことを・・・・・こッそり犬と寝ていたくせにこれですからね。」
叶   「殺しに来たって?・・・・・」
山下  「犬が吠えるので窓を開けて見たら、槍を持った男が車で逃げ去ったとか・・・寝呆けたんですよ、今どきヤリだなんてハハ。」
孝一  「ほンとだッたら!」
叶   「はは、鉄太郎を可愛がってくれよ。じゃ、またな。」
    犬にも挨拶して、去る。

    −続く−


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