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2009-03-28:初稿

わんぱく少年 遊び6 がったっ小僧

3月28日(土)
 冬はソリ遊びに夢中でした。仲間たちが集まって、それぞれにソリに丁度いい木の枝を山から切ってきて2本並べ、古いりんご箱などの板切れをクギや縄ひもでくくりつけ自分のソリを作ります。底には滑りやすくなるように蝋をたっぷりと塗り、縄はしを持って座り山を滑りおりるのです。
 山裾の滑るのにちょうどいい斜面や、土手などは格好の遊び場でした。うまく滑れたり、ひっくり返ったり、何度も滑るうちに、枝を縛る縄がゆるんできてソリがバラバラになったりしながら、飽きずに一日中遊んだものでした。今でもなつかしく思い出します。

 兄はいつも勉強ばかりしていました。それにひきかえ、私はじっとしていることが嫌いで常に動き回っていましたので、兄は私の顔を見ると「ツギ、勉強したのか!」といつもいつも言われていて、兄に捕まらないように逃げるのが私の日課でした。この兄が大切に飼っていた2匹のアンゴラうさぎを遊んでやるつもりで外へ出して逃がしてしまい、さすがに兄もこの時はものすごく怒りました。
 そのあとこのウサギたちを必死に探して追いかけて、無事つかまえ小屋に戻すことができましたが、東京に出て来てからも勉強ばかりで本の虫とも言える兄は、語学にも堪能で私が西武線の田無駅付近で流しをするようになった頃、ラテンを歌うためラテン語やスペイン語を教えてもらいました。私のラテンを歌う基礎を作るのに力を貸してくれたと感謝しています。

 4歳年上の姉は庭に手製のハンモックを作ってもらって、そこで本を読んだりひとり静かに過ごすのがとても気に入っていました。それをゆすったり足でガンガン蹴飛ばしたりして姉を落っことしては手を叩いておもしろがり、時にはいたずらが過ぎて怪我をさせたこともありました。
 冬には、村の大人たちが田んぼに水を張り凍らせて子供たちのためのスケート場を作ってくれました。姉はスケートが上手でスイスイとかっこよく滑りましたが、私はまったくダメでした。そこで氷を石でガンガン叩いて割って姉のスケートの邪魔をするなどして、しょっちゅう怒られ追いかけられました。

 家の近くにあったお墓では墓石に乗ったり追いかけっこをしたりして、そこも遊び場でした。
 昔は土葬でした。土がコンモリと盛られていたりすると、その小さな山を壊したくなってしまうのです。上に置いてある小さな石をどかして足をドンドン踏みならしていると、突然片足がズボッと下に突きぬけてしまい、足を引き上げると髪の毛がくっついてきて・・・・・ビックリでした。

 何も考えずに、ひたすら体じゅうがはじけるように遊びに夢中になり、周囲の大人からは怒鳴られ追いかけられ、そしてりんごの木に縛られたり柿の木に縛られたり、そして最後は土蔵に放り込まれました。

 当時、土蔵はどこの家にもありました。小さい頃の記憶の中では、真っ暗で、ひんやりと冷たくて、味噌のにおいとカビと埃のにおいが混じり合い、その扉はぶ厚くて重くてどんなに押して引っ張っても子供の力では動きません。
 悪さをして放り込まれると大声で泣きわめき、いとこの弥作にいちゃんに扉を開けてもらいましたが、土蔵に住み着いているネズミとトモダチになれそうなくらい頻繁に入れられていて、手のつけられないがったっ小僧(いたずら小僧)でした。

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